在宅診療Ｑ＆Ａ
Q：在宅診療ってなに？
A：「寝たきりになって通院が困難になってしまった…」
「患った病気の後遺症や難病によって、日常生活に支障がある…」
在宅診療とは、上記のように通院が困難な方がご自宅でも医療が受けられるよう医師が定期的に訪問し、診察・お薬の処方・血液検査等を行って、患者様の状態を把握・管理して症状の改善・安定をはかることによって、安心してご自宅で療養生活ができるための医療提供の仕組みです。
Q：往診と訪問診療は違うの？
A：旧来から行われていたいわゆる‘往診’は、患者様の急病に対して医師が要請を受けて訪問して診察するというものでした。
しかし近年は急病の時だけでなく、計画を立てて、定期的な診察を訪問をして行うという形が定着しました。これを‘訪問診療’とよび、往診とは区別しています。
定期的に‘訪問診療’を行うと同時に、24時間体制で‘往診’の要請に応える。これが、現代の在宅医療の基本形となっています。
Q：どのくらいの頻度で診てもらえるの？
A：患者様の病状によって、ご家族やケアスタッフとご相談しながらスケジュールをきめてゆきます。比較的病状が落ち着いている方は ２回/月(隔週) 、不安定な方は 1回/週 訪問いたします。定期訪問日以外に病状が悪化した場合や、ご本人やご家族が診察を希望される場合は、必要に応じて臨時往診を行うことも可能です。
Q：点滴や機器がある場合でも大丈夫ですか？
A：大丈夫です。在宅酸素や胃ろう・経管栄養などの特別な措置や管理が必要な場合も対応いたします。まずはご相談ください。
Q：「長年診てもらっている主治医の先生が病院にいらっしゃるのですが…」他の病院にかかってはいけないのでしょうか？
A：ご安心ください。主治医の先生と連携をとらせていただきます。
Q：在宅診療で精密検査などができるの？
A：血液検査・尿検査・心電図などが出来ます。その他の精密検査を必要とする時は、適切な病院をご紹介させていただきます。
Q：内科以外の専門的な治療もしてもらえるの？
A：例えば、目の場合、白内障や結膜炎の目薬を処方することが可能ですし、褥瘡ができてしまった場合には、褥瘡処置を行います。しかし、専門医に任せたほうがよい病状の場合には、当院から紹介状を書いて専門医受診をお勧めし、その専門医と連携をとりながら患者様のフォローアップをさせていただきます。
Q：施設に入居中なのですが、訪問看護サービスを受けることは可能ですか？
A：ご入居中の施設の種類や患者様の状態により、当院からの訪問看護サービスが実施できる場合とできない場合がありますので、まずはご相談ください。 もし、当院からの訪問看護が実施できない場合でも、施設の看護師様と連携してフォローアップをさせていただきますのでご安心ください。
Q：緊急時にも対応してくれるの？
A：訪問診療日や診療時間外でも、急変が生じた場合には24時間連絡をお受けします。症状をお伺いし、内服や対処法の指示、必要に応じて往診・訪問看護に伺い、入院や検査が必要な場合は、病院への取り次ぎを行います。
Q：状態が悪くなったら入院できるの？どこに入院するの？
A：後方支援病院、今までのかかりつけの病院、もしくはご希望の病院への入院を手配します。しかし、緊急性やベッドの空き状態などから、他の病院になる場合もあります。
Q：料金は高いのですか？交通費もかかるのでしょうか？
A：医療保険と介護保険を利用となり、例えば、月2回訪問した場合、訪問診療費と別に24時間対応などの総合的な管理のための費用が月1回かかるため少し割高になりますが、入院に比べると安価です。交通費はいただいておりません。
具体的には、医療保険が1割負担の場合ですと、ご自宅の方は￥6500/月 前後、施設入居の方ですと￥4000/月 前後が最低の自己負担額となります。
健康保険の種類や疾病、検査の有無によって異なりますので、医事担当までお問い合わせください。
